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相棒8 鶏と牛刀

私は相棒はミッチーが出始めてから見ているにわか者です。
それを踏まえた上で以降の感想を読んでいただければ幸いです。

ネタバレあります。

ようやく感想書けます。神戸がとうとう右京さんに一矢報いた回ですからねー、いつも以上に好き勝手に書こうと思いますので読んでから怒らないでくださいね。基本的に神戸は可愛いなあ…というだけだったり。

・初っ端から小野田が。濃いなあ出だし、そして言う事がきついね。消えた年金消された年金不祥事のデパート、年金保健庁の官僚たちに藤石という職員の逮捕を待って欲しいと要請されています。「先延ばしにするだけ。だって警察は正義の味方だから」私は小野田さんの事はよく知りませんがなんか嘘臭い台詞にしか聞こえない。
・ホテルの窓を外して落として更に人も落下。それが先程の藤石氏で捜査二課の名刺を持っている。その捜査二課は上から捜査を止められて憤っていますが、藤石氏が死んだと知ってびっくり。
右京さんはこの二課の名刺を持った死体に興味を持ったのか鑑識部屋にいますが神戸がいない、と思ったら探してました。そしてそれを右京さんに言ったら「では目的は達成しましたね」とかわされる。右京さん意地悪だ。神戸のムカつきぶり(舌打ちまで)も分かります。でも鑑識さんには笑顔で暇乞い。
・伊丹は自殺で解決と言う上からのお達しに納得行かない様子で二課に乗り込んだりしてます。でも参事官から口止めされているから何も聞けません。でも藤石氏は問題のFAデータを持っていなかったので二課も困惑しているみたい。右京さんは死体に窓ガラスではない別のガラスの破片が付いているのに注目。
・藤石氏の職場に行くとカウンターで職員を凄い剣幕で「人殺し」と罵っている女性が。藤石氏と付き合っていた亜由美さんという女性で彼女曰く、藤石氏は不正を告発しようとしていて死んだ、だから職場の人が殺したのだと。神戸じゃないですがこれだけじゃ雲を掴むような話で何も見えてきません。そこへ伊丹と芹沢登場。今回はトリオじゃないのね。芹沢が持っている資料を馴れ馴れしく見ようとした神戸ですがすげなくされたのみ。2人は亜由美さんに話を聞くと連れて行ってしまいました。
・事務所に戻って話を聞きますがみんななぜ亜由美さんがあんな事を言ったのかわからない、それどころか藤石氏が死んだ事もまだ知らない。
ここで藤石氏の上司の柴田がバレバレの発言をしたのにびっくりしたわ。神戸は「部屋の窓ガラスと一緒に発見された」としか言っていないのに「窓ガラスを外して」とか余計な事を堂々と言っていておいおい…と思う。まあ別にミステリじゃないからいいんだろうけど。しかし神戸「不祥事多かったですもんね」ってなんちゅー厭味をさらっと言うのだ君は。これが天然だとするならやはり君、口が災いして左遷されたんじゃないのとか思う。
・この事務所でもマスコミ沙汰になるような不祥事があったとか。藤石氏はそれを告発しようとしていたのか、でも二課は逮捕しようとしていたわけで…。という事で二課に乗り込んで突付いて見る右京さん。最初は口止めされているので喋りませんが誘導尋問上手い。藤石が横領していたのではというのがビンゴ。二課の人によると死んだ人の年金を着服していて、それで逮捕直前だったとか。それを上から止められたものだから相当彼らも鬱憤が溜まっていたようです。
年金組織は一ヵ月後名称が変わるデリケートな時期なのに職員による横領が発覚しちゃ困るわけです。そりゃ隠したくもなりますね、と言う神戸どうでもいいがなんだその可愛いポーズは。
・右京さんは上からの圧力とやらを探るため小野田と焼き鳥屋で会ってます。小野田はあっさり捜査を先延ばしにしたのを認めました。ここで出てきた「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」よく分からなかった…。藤石(小さな鶏)をどうにかするのに自分のような大物、警察まで動かそうとする(大きな牛刀を振るう)のは馬鹿らしい、と言いたいのだろうか。書いてて全然違う気がしてきた。
・さて今回の最初の見所がこの会談の背後にいるの。
なんと変装した神戸が盗み聞きしていますよ。神戸には悪いがこの場面めっちゃ笑ったわ。真面目にやっているなら酷すぎる変装というか、本当に神戸はラフな服装が似合わないねえ。スカジャンはどういうつもりでチョイスしたのか。シャツと合わない以前に似合わなすぎて浮いてるよう。小野田もだけど神戸もぼんじり知らないとはやはりぼっちゃんだなきっと。
話をそらすがぼんじりって最近では尻尾周辺すべてをそう呼称しているようだけど本来は尻尾の三角の骨が付いた部分のみを示すのよ。だから実はあれ厳密にはぼんじりじゃないわね。ちなみにぼんじりは雄で雌の場合はみさきと言うのよ、と焼き鳥好きなので書いてみました。
・「何も変装までしなくてもいつものように厚かましく付いてくれば済む話です」
「あつかまっ、堂々と付いていったら聞けないような話もするかと思いまして」
今回ばかりは右京さんが正論ですねえ。もはや任務と言うよりストーカーに近づいてないか神戸は。更に右京さんは「君に隠し事をする気はない」そうですが神戸がわざとらしく?小野田官房長と個人的に知り合いなんですかと訊くと「君の事です、もう調べたのではありませんか」と。しらばっくれる神戸に「なるほど、君の方は僕に隠し事をするつもりなんですね」
この一連のやり取り、さりげない緊張感があって好きだなあ。やはり右京さんは大体の事情は察しているんですかね。ただ捜査の邪魔にならなければ興味はなさそうです。見送る神戸の微妙な表情がいい。
・やはり藤石氏の頭のガラスは窓ガラスではない。しかも一緒にバラの花びらも見つかった。それを聞いちゃった亜由美さんは「私が殺しました」と言い出す。藤石氏からのプレゼントをラッピングを開ける前に投げつけたらしいが、中身は陶器かガラスだったからだと。まあでもその品は残ってないし、窓から落ちているわけだから亜由美さんじゃないですね。というか凄い事をする女性だなと思ったら妊娠発覚。不安定な時期に、しかも妊娠を告げようとしたら、仕事をやめるだ不正を告発するだ言うから逆上しちゃったんですね。亜由美さんは不正告発をやめさせようとしたのでそれで藤石氏が身投げしちゃったのではないか…と危ぶんでいるよう。
・窓ガラスから六原という暴力団の企業舎弟の前科者の指紋が。で、ここからの流れが凄すぎる。六原の事務所を調べたい右京さんですが、二課が捜査を止められているのでそっちからの令状は取れない。と言うわけで暇な課長さんと別件をでっち上げる事にっておいおいそれもう完全完璧に違法捜査だよう。「はいい??」ってなる神戸が正しいよ。
私はこういう正義の為なら多少の違法行為は…的な事を仮にも「法の番人」である警察がやったらいかんと思うのよ。綺麗事なのはわかってる、けど法を守るためにいる警察がまず法を破ってもいいとは思えない。今回だったら殺人に繋がる証拠があるんだから一課から回って、事務所の捜索も出来たんではないですかね。そういう方法が他にあるのになあ…。これ、神戸と同じく堅すぎますかね。
でも神戸の「現場の理屈は訊いてません!」というのはいかにも現場から遠い警察庁らしい言いようでよかったです。
右京さんには「君は本当に付いて来なくて結構です」と目の前で車のドアまで閉められてでも「あああ、もうっ」と言いながらも付いていく神戸、自分の任務の為とはいえ葛藤があったろうなあ。結局保険の不正証拠は見つかったけど…まあこれ以上は難癖だからやめよう。
とりあえず神戸には今後もこの手の事には慣れる事なく突っ込んでもらいたい。
車の後部座席で律儀にシートベルトをしてるのがらしかったな神戸。
・年金事務所を抱き込んで六原はダミー会社の社会保険を納めずに誤魔化していた。それを藤石氏は知る立場にあり、そのダミー会社の人間に渡るはずだった、しかももう死んでいる人の分の年金を横領していた、その為の藤石名義の口座がある事を二課に聞く場面で神戸が「こっちも手の内明かしたんです、ギヴ・アンド・テイクで行きましょうよぅ」という言い方が可愛くてねえ、なんだろうこの警察官。
・藤石氏の事務所にて事実を明かしていく特命係。実は横領していたのは藤石ではなく上司の柴田。それを告発しようとして六原と柴田に殺された。だから柴田は窓ガラスの事を知っていましたと。右京さんたちだけでなく視聴者もだいぶ前から知ってたけどな。
柴田が何故ここまでしたかと言うと、面倒なので平たく言えば懲戒処分になれば新組織に入れなくなるから。完全にただの自己保身ですね。
「ひでえな…、なんでここまで」と神戸、柴田のあまりな言い草に憤って思わず掴みかかった!
「神戸くん」の一言で引き下がる冷静さはあったけど、前髪ぐしゃってして落ち着こうとしてたりいやいや、やっぱり熱い人です。クールを装っていてもね。「だからってここまでしますか」「そんな…そんな事のために」って時のまっすぐな表情が少し痛々しいくらい。
・FAデータのロムは焼けてるけど見つかりました。それを小野田に渡そうとする右京さんですが小野田は興味なさそう。でも右京さんが「一ヶ月後には修復できます」と言うとちょっと気持ちが動いたか「相変わらずお前は面白いね」と。右京さんもしれっと嘘言うなあ。この2人の老獪さってないね。
小野田はそれを上手く使って年金保険庁の官僚に、このデータに関わった人間を懲戒処分にしろとマイルドに脅してます。そうしなけりゃデータを世に出しちゃうぞって事か。
そんな事をすれば新しい機関には雇えない、公務員だから訴えられると官僚たちは見苦しいですが、今まで散々国民の金を湯水のように使ってきたくせにと。更に小野田は膿を出してせめて新しい組織は警察…いや国民の迷惑にならない組織になりなさいよ、と。官房長がカッコいい…。けどいい人には見えない…。
・右京さんが焼けたロムを持っているのを見た神戸は
「それはあってはならないデータでは」
「ええこれは僕が持っている事になりました」
「持っているだけで一ヵ月後に復元出来るんですか」ここの笑顔が眩しすぎる。一瞬後に気が付いた右京さん
「また僕と官房長の話を聞いていたんですか」
「ええ、今回はちゃんと変装して」小首かしげて得意げに言う事かい、本当に可愛いよアンタ。右京さんのため息2つにもう満面の笑顔でしたね。ついに神戸尊やりました。
・さて当然見終わった後何度も問題のシーンを確認しましたが、変装神戸が画面にちゃんと映っているという前提なら、右京さんの後ろで不自然に映りこんでいるスーツで髪の長い人しか会話が聞ける位置にはいませんね。
…女装かよ、と言うかロン毛ってだけで女装と判断するのかとも思うけど、でもやはり何度見てもあれは女装だよねえ。世間も普通にそう認定しているっぽいし。神戸はスカジャンだとあんなに浮くのに、女装だとオープンカフェに溶け込めるのかあ、すげえ。
いつの間にか暇な課長さん好みのコーヒーも淹れられるようになってるし、学習能力の高さと女装も辞さない行動力、いやさすがエリートの警察庁警備局出身ですね。
しかし右京さんも悔しそうにも見えたけど何となく「嘆かわしい…」的な雰囲気もあった気がする。のは私の個人的感想でした。

いや今回は中々重い話でしたね。そんな中でも楽しさもあってかなりよかったです。
触れるのを忘れてましたが亜由美さんに遺品を届けてフォローをしてた伊丹さんと芹沢さんもよかったし。

次回はバスのハイジャックなのかな。そう、神戸もそう言っていましたが本来ハイジャックとはバスだろうが電車だろうがすべてひっくるめてで、バスジャックというのは造語です。そういう細かいところもちゃんとしてるのがいいですね。右京さんの元奥さんの店も出てくるようですが神戸は連れて行ってもらったのか付いていったのかが気になるところですね。私なら変装して付回すような人を連れて行かないわ。こう書くと神戸ってかなりスレスレだなあ、色々。

by hyakurin | 2009-12-07 18:49 | 日本のドラマ | Trackback | Comments(0)

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