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ありふれた一日

電話で目が覚める。クレジットカード会社からでなんたらキャンペーン中だからカードをゴールドカードにしたらどうかと言う。年会費が高いので…と断ると若い娘さん(想像)が意気揚々と「初年度は無料なんですよ!」
いやだから、初年度だけでしょ。ねえ。
「私そんな大層な御身分じゃないので」と力なく呟いて電話をそっと切った。というかこんな時間に寝てるような奴にそんな資格はないの。自分が一番わかってるのよ。
その後2週間に1度はかかってくる墓地の勧誘。うちは夫の両親が早くに死んでいるので近場にお墓があるんですとおそらくこの人に100回は言っているのだが、信用していないのかそれとも新たに誰か死んだかもしれないという期待を込めているのか電話はかかり続ける。でも私いつも思うんだけど、この電話で「そうだお墓買おう」って思う人が一体この世の中には何人いるんだろう。

午後、楽天ジャパンオープンテニスで錦織選手の試合を見ていたはずが気がついたら寝ていた。ファーストセットの3ゲーム目までしか記憶になく、目覚めた時にはナダルが試合していた。勝ったのか負けたのかさっぱり分からない。
目覚めたのはチャイムがなったからで「お届け物です」と騒いでいる。では出なければと思ったらそこにはおっちゃんと言うには歳の行ってる男性が一人。はて宅急便ではなさそうと思ったら彼の第一声が「あれ、お嬢さんですか、奥さんじゃないよね」
ダウト1。
いくらなんでもアラフォーの私がお嬢さんに見える訳ない、しかもTシャツにパジャマだし(そんな恰好で堂々と玄関開ける時点ですでにお嬢さんではない)
「お届け物…」
「ああこれはいはい」
おっちゃん、なぜか発泡酒1ケースとお米5キロをむき身で私渡す。困惑する私に向かって「いや、奥さんは優しい人だって近所で評判だから」
スーパーダウト2。
私はひきこもりで近所の奥様方と世間話ひとつした事がない。一応挨拶は精いっぱいの笑顔でしてるけど多分近所で何か重大事件が起こったら「あの家の奥さんは何をしてるかまったく分からない人で…」とか言われてしょっ引かれるのではないかと常に怯えて暮している。本気で。
おっちゃん更に私にトイレットペーパーだの洗剤だのを渡す、そして新聞奨学金生がいかに今苦境に立たされているのかを熱く語り出す。しばらく聞いてからそっと私はこうつぶやいた「いえ、うちが朝日新聞を取っているのは義理があるからなんです…」
結論から言うとおっちゃんは黙ってすべての荷物を持って去って行った。
一昔前は新聞の勧誘も荒っぽくて、玄関を開けないでいたらドアを蹴り出して、あまりの恐ろしさに父を呼んだら父が竹ぼうき持って乗り込んできちゃって本当に呼ばなければよかった、と心から思った事があったんだけど最近は巧妙ですね(いや、わかってます何もおっしゃらないで)

そうこうしている間に今日はハマスタに行く日だったと思いだす。というのもまあまずないけど移転したり譲渡に失敗したら見おさめじゃんという事で急遽決まったのだった。私は今年ハマスタに1回しか行かなかった人生で最低回数を記録しているのですが、そういう訳なら行くしかないだろと。
思えば30年ほど前ハマスタが出来てその美しい球場と新しいチームのユニフォームのカッコよさで目が眩み、また大好きな祖父が熱烈なファンだった事もあって流れる様に自然にファンをやってきたけれど、ホントこの球場さえ出来なければ…と今ではちょっとした憎しみを抱いている。夫ともファンだったのがきっかけで出会ったしね。私の人生を左右してきた球団だから、新潟トステムズとなっても柱の陰からそっと応援したい(私も新潟移転がほぼないのは分かっています念のため)
しかし時計見てびっくり、もう5時じゃん。球場まで30分かかるのに…。

しかし私は試合開始数分後には球場に足を踏み入れたからね。ちゃんと化粧だってしたもんね凄いだろと意気揚々とゲートを潜ったところで先頭バッターの長野の打球がスタンドインした。これ以上はないってほどの低テンションでだらだらと弁当を買い席に着く。
でも今日は期待の星、筒香のデビュー戦だもんねと思ったらきゃつめ2打席連続初球ポップフライ。先発の田中も着々と失点し、更にプロとは思えないようなテレビでは映らない細かいミスがよく見える。さすが前人未到の3年連続90敗超え球団。最早死んだ魚の目で黙って飯を食う。周りもだいたいそんな感じ。
途中唯一楽しみにいていたソフトクリームを買う。フードコートで売っているソフトクリームはおいしい。ハマスタでおいしい食べ物はこのソフトクリームとおにぎりやのおにぎりとから揚げだけだ(外野の事情は知らん、それとシウマイ弁当も美味いがあれはハマスタの食べ物とは言わないでいいと思う)
しかももう試合数も残りわずかでさばけないのかソフトクリームはやたらと大盛りだった。

帰ろうとしたら電車が事故で遅れていた。しょうがないのでバスを乗り継いで夫と筒香のデビュー戦見れてよかったねと傷を舐め合いながら帰宅。
帰りのバスで携帯いじってたら錦織があっさりストレート負けしたのを知る。ついでに筒香がデビュー戦3の0とも早速暴露されている(4打席目は一応デッドボールで出塁した)

帰宅後、何か救いが欲しくて昼間再放送を録画していたケイゾクを夫と見る。ケイゾクが大好きと豪語しているわりに夫は管理官は渡辺謙だと言い張って聞かない。それはIWGPか溺れる魚では…と思っていると案の定野口五郎でした。再び深海のように無言でケイゾクを見る。

これはありふれた一日だけど、こんな日ばかりなら私はなんだかどこかへ行ってしまいたい。
でもソフトクリームはおいしかったです。

by hyakurin | 2010-10-06 02:37 | 日常 | Trackback | Comments(0)

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